【発売中】フランス産のかわいいお試しセットお譲りします

KIBOフランスの昆虫養殖会社KIBOは創業当時からいろいろ相談を受けていました。世界一美味しいドライコオロギとミールワームなのですが、いかんせん高価なのが普及のネックでした。それが今度ようやくおしゃれな小袋が新発売になりました。イベントなどで使う予定ですが、忙しくてなかなか参加できない方や遠方の方のためにセットで1000円(送料サービス)でお分けしたいと思います。フランスからやってきた昆虫の味をご賞味ください。
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【再掲】陸自サバイバルレシピ「昆虫の食べ方」について(初出:2006年3月3日)

陸上自衛隊のサバイバル訓練用に虫レシピがあったことが情報漏洩で分かった。ところがこのレシピを見ると、間違っている点や、書き足りない点が散見される。クモの味はチョコレートそっくりなどあまりに実際と異なる記述があり、実食によるものとはとうてい思えないレシピである。そこで誤解をなくして正しい昆虫食理解のために、以下に対象種ごとの説明と食べ方を簡単にまとめておくことにした。参考までにまず自衛隊のレシピを掲げ(【陸自】と表記)、つぎに我々の実食体験に基づくコメントを掲載したい。

●カマキリ
【陸自】羽をむしってから焼いたり、炒めたりしよう。煮てもよい。
ふつう羽と足を取ってから揚げが最も食べやすい。線虫が寄生している個体が多いが毒ではない。気になる場合は開腹して除去するといい。秋季の卵を孕んだお腹の大きなメスとの出会いは幸福な瞬間といえる。さっと揚げて頭部を持ち手羽元を食べる要領で腹部をかじる。卵のクリーミーな甘みが絶妙である。また卵嚢を冬季に採集しておくこともおすすめする。春になるといっせいに孵化するので、野草などと合わせてかき揚げにしてもうまい。

●カブトムシ
【陸自】幼虫の焼いたものは香りもよく、一度食べたらやみつきになりそう。成虫は羽や足が焦げる程度に焼こう。
昆虫の味は餌に左右される場合が多い。カブトムシはその典型といえる。幼虫は一見ぷりぷりしてうまそうに見えるが、腐葉土臭がひどくてそのままでは食べられたものではない。内臓をよく洗い、塩とおからを詰めて1週間ほど臭みをぬき、もう一度よく洗って今度は塩と唐辛子など詰めて本漬けする。こうして1ヶ月漬け込む。これでなんとか食べられるようになる。成虫はクヌギなどの樹液を好むため臭みはいくぶん薄まる。

●クワガタムシ
【陸自】カブトムシと同じようにして食べる。
幼虫はカブトムシとまったく別物である。クワガタムシの幼虫は主に朽ち木を食べて育つ。したがってカブトムシのようなひどい臭みはない。揚げたり焼いたり炒めたりして普通に食べることができる。成虫は開いて飛翔筋の発達した胸部が美味。

●カミキリムシ
【陸自】幼虫はテッポウムシという。生でもいけるし、焼いてもよい。生のあじは刺身のトロに似ている。
本種は昔から昆虫食の王様と言われている。宜成るかなである。彼らは生木に孔を開けて産卵する。孵化した幼虫は生木をまっすぐ食べ進む。弾丸が貫通したような孔を開けるのでテッポウムシとも呼ばれている。かつては薪割りなどでよく見つかったが、いまでは採集が困難である。ゆえに夢の食材といえる。食べ方はクワガタムシと同じである。

●クモ
【陸自】足を取ってから食べる。味はチョコレートそっくり。
クモは昆虫とちがって外皮が柔らかなのでとてもたべやすい。お勧めは晩秋のジョロウグモのメスである。黄色に真紅の結婚色があざやかなクモで、わりあいまとまって網を張っているので大量捕獲もできる。 から揚げにすれば足もパリパリ香ばしく食べることができる。しかも長い脚の形が揚げると様々で、変化の妙を視覚でも楽しめる。外皮がやわらかいのでゆでても美味しい。さっとゆでても赤や黄の体色は消えない。塩・コショウでいただく。淡泊で癖がなく、卵がつまっている場合は一定の歯ごたえがある。チョコレートの味がするという風評は嘘で、つぶしたときに出るどろっとした体液がチョコレートを連想させるためだろう。

●シロアリ
【陸自】生のままが最高。太くて古い幹にいっぱいいる。
栄養的にも味覚的にも優れた食材であることは確かだが、小さいので量の採集が大変だ。

●ムカデ
【陸自】あまりおいしくはないが、唐揚げにしてみよう。
付け焼きがうまい。大型は串にさして焼いてもいい。お好みのタレをからめて焼くと香ばしい匂いが食欲をそそる。酒の肴によく合う。

●ハチの子
【陸自】生でもOK。炒めたり、煮てもよい。ただし捕まえるときは親蜂に刺されないように注意すること。
あまりにも有名である。味噌で炒めて飯盒にまぜたら、アウトドアでのこの上ない贅沢ランチだ。クロスズメバチが定番だが、よく見かけるアシナガバチの幼虫もそれなりにうまい。ほんのり甘い風味が幸せな気分にしてくれる。

●サクラケムシ
【陸自】唐揚げがよい。エビの唐揚げのような味がして絶品。
本種は何らかの条件下で集団発生する。葉がなくなると幹が埋め尽くされるほどの集団となって別の木へ移動する。このとき一網打尽である。揚げるか炒めるかが基本だ。桜の香りが特徴。

●イモムシ
【陸自】焼いて食べる。ポンと皮がはじけたら食べ頃だ。
さなぎになる直前の芋虫は外皮の内側に油がのって旨い。そのまま熱を通すとせっかくの中身が飛び出てしまうので、お尻の先を小さく切っておくことが大事である。そうすればはじけることもないし、味もよく染み込む。

●ウジ
【陸自】佃煮がおいしい。生でも大丈夫。ただし、ホタルやナメクジには手を出さないこと。ホタルの発光体には猛毒がある。ナメクジを生で食べると下痢をするし、高熱が出る場合もある。
ウジというとハエを連想するが、【陸自】はなにを差しているのだろうか。ハエのウジを生で食べて大丈夫とはとても思えない。ホタルやナメクジもウジの範疇には入らない。ウジをハチの子やアリの子と考えるならば、場合によっては少量なら生で食べられないことも無いが…。ホタルはわれわれも食べたことはない。毒があることは確かだが、猛毒ではない。大量に食べなければ問題はないだろう。 ナメクジは陸貝の一種である。エスカルゴの家無しバージョンと思えばいい。ゆでて三杯酢でいただくと、しこしこした歯触りは逸品である。

(再掲に当たって加筆訂正した)

【再掲】虫納豆(初出:2006年1月6日)


【写真説明】
上左より ツムギアリ、サクサン、アブラセミ、ハウスクリケット、フタホシコオロギ
下左より ジョロウグモ、スーパーワーム、ナメクジ、エビガラスズメ、カイコ
材料
(虫)
カイコさなぎ
サクサンさなぎ
ツムギアリ幼虫・さなぎ
アブラゼミ幼虫
ジョロウグモ
エビガラスズメ幼虫
ハウスクリケット
エンマコオロギ
ナメクジ
スーパーワーム
(その他)
納豆菌(成瀬菌微量0.1g弱)
容器(タッパーなど)
保温器具(電気アンカ、毛布など)
割り箸
作り方
(1)虫をよくあらう。
(2)5分ほどむす。
(3)サクサン、セミは外皮をむく。
(4)タッパー等容器に入れる。
(5)納豆菌を大匙2杯分の湯に溶かし、ふりかける。
(6)割り箸をはさんでタッパーの蓋をする。
(7)毛布にくるみ、電気アンカ等40℃〜42℃で20時間ほど保温する。
(8)数時間冷蔵庫で熟成させる。
試食結果
虫名      発酵度  食味
ツムギアリ    A    A
納豆らしさあり、柔らかめだが食べやすい。
サクサン     A    C
シュールストレミングばりの強烈な臭みあり、発酵時間が長すぎたか。
アブラセミ    A    A
納豆の味あり、歯ごたえもあり美味しい。
ハウスクリケット B    B
熟成度はもう一つ、普通の味。
フタホシコオロギ B    B
熟成度はもう一つ、普通の味。
ジョロウグモ   A    A
熟成度もよく、歯ごたえもある。
スーパーワーム  B    B
熟成度はもう一つ、普通の味。
ナメクジ     A    B
思った以上に身がしまり、しこしこした食感。
もっとねばねばした感じになるかと思ったが予想外。
エビガラスズメ  A    C
サクサン同様の臭みあり。中身がほとんどないので外皮が気になる。
カイコ      C    B
納豆菌の好みでないのか、ほとんど変化なし。
※発酵度 A かなり
B まあまあ
C わずか
※食 味 A いい
B まあまあ
C わるい
※シュールストレミング(Surstromming)は、スウェーデン発祥の缶詰。ニシンを塩漬けにして、缶の中で発酵させたもの。昆虫料理研究会で試食したこともあるが、臭度計だとくさやの6倍の臭みがあるそうだ。発酵が進むとどろどろになってしまうというから、今回のサクサンがちょうどそんな感じだ。

【再掲】オオゴキブリの採集と試食(初出:2007年2月19日)


オオゴキブリとの出会いを求め有志4名が某日某所へ向かった。オオゴキブリはその名の示す通り本邦最大級のゴキブリである。
「オオゴキブリ(Panesthia angustipennis spadica)体長40〜45mm。メスは前胸背前縁のくぼみが浅い。暖帯林の中で太い朽木の木質部を食い、皮下や材中に成虫・幼虫が群居する。胎生。消化管には原虫が共生して消化に役立っている。幼虫・成虫ともに越冬し、高温期には成虫が朽木の外にあらわれることがある。日本南部に分布し、分布域は照葉樹林帯とほぼ一致し、北限は太平洋岸で宮城県、日本海岸で新潟県だが、津軽十三湖でブナの朽木から得られている。隠岐島・対馬・屋久島からも知られる。台湾や中国からも記録がある。」(保育社『原色日本昆虫図鑑』より)

本種は主に立ち枯れや倒れた樹木の内部に生息し、朽ちた木質部を餌としている。したがって整然とした人工林にはあまり見られない。立ち枯れた松を探し、外皮を剥がし、内側に潜むオオゴキブリを探す。必然か幸運か、一本の朽ちた松から成虫・幼虫合わせて相当数が採集できた。

さっそく試食に移る。調理は屋外で簡単にできて衛生的にもクリアできる素揚げにする。本種は全身が黒いのだが、熱した油に入れると縮んでいた表皮がパンパンに伸びて膨れる。そのため腹部は表皮の裏側の白い部分が露出して横縞模様となる。揚げたてをサクサクいただく。冬場で未消化物がないせいか臭みもまったくない。揚げたてなので羽や脚も丸ごと食べられるが、気になる場合は取り去るとさらに食べやすくなる。初物を試食でき、たとえようもない幸せなひとときを過ごすことができた。
成虫数頭を含むファミリーを持ち帰り、繁殖を試みることにした。中野のむし社に寄って飼育法をたずねる。オオゴキブリを飼育中という店の人に相談し、以下の資材を購入した。要するにクワガタ飼育と同じものである。
菌床発酵マット10リットル
オオヒラタケ菌床600cc
産卵木(ナラ材)

これでわが家で飼育中のゴキブリは三種類になった。はたして順調に生育してくれるだろうか。