夏は昆虫料理の季節
評判のセミ料理を中心に
昆虫料理研究会第19回例会報告(2005.7.30)
例年セミの場合は夕方集まって、採集・調理・試食という段取りなので、ゆっくり味わって食べる時間がありません。その反省から、今年は二部に分け、午後の第1部はセミ以外の食材を使い、夜の第2部は主としてセミ料理を試食することにしました。おそらく今回は昆虫料理を質量ともに十分堪能していただけたのではないかと自負しています。今回も2チームの取材が入り、総勢のべ17人が参加、これまでの最多となりました。
★第1部 午後1時〜5時
ムシチョコとムシシュウマイに使う虫を揚げる
●ムシチョコ
*(材料)(40個分)
虫各種(ミールワーム、スーパーワーム、ハウスクリケット、フタホシコオロギ)
製菓用チョコレート
ようじ 40本
アルミホイル
*(作り方)
(1)バッタ、コオロギ、スーパーワームなど油通しする
(2)揚げた虫にようじをさす
(3)溶かしたチョコレートをコーティングする
(4)冷蔵庫で冷やしてかためる
●タガメ茶
*(材料)
タガメ 3頭
ウーロン茶 2パック
*(作り方)
ゆでたタガメをウーロン茶に入れて冷蔵庫で冷やす
●ムシシュウマイ
*(材料)(40個分)
虫各種(ミールワーム、スーパーワーム、ショウリョウバッタ、トノサマバッタ、キリギリス、ハウスクリケット、フタホシコオロギ、カマキリ)
もめん豆腐 600g
おから 50g
玉ねぎ 1/2個
ねぎ 1/3本
しょうが 1かけ
A(砂糖大さじ2.5、醤油大さじ1.5、塩小さじ1、ごま油大さじ1、ガラスープ大さじ1.5)
片栗粉 大さじ4
シュウマイの皮 40枚
*(作り方)
(1)豆腐をよく水切りする
(2)玉ねぎ、ねぎ、しょうがはみじん切りにする。
(3)ボールに豆腐、おから、玉ねぎ・ねぎ・しょうが、Aの材料、片栗粉を合わせかき混ぜる。
(4)皮に具を包み、虫をのせて成型する。
(5)蒸し器で約10分蒸す。
●甲虫のホイル包み焼き
*(材料)
甲虫類(カブトムシ、カミキリムシ、ハナムグリ、コガネムシなど)
アルミホイル
*(作り方)
(1)胸から腹にかけて切れ目をいれ、全体に軽く塩・コショウをする。
(2)アルミホイルでしっかり包み、200度のオーブンで10分ほど焼く。
●揚げヒキガエルのチリソース炒め
1週刊前に同じ公園で捕れたので、冷凍保存しておいたオマケの一品
*(材料)
ヒキガエル 1匹
塩・コショウ
片栗粉
揚げ油
ペーパータオル
タマネギ
ピーマン
生しいたけ
チリソース
*(作り方)
(1)ヒキガエルの頭を切り落とし、切り口から下に一気に皮をむき、内蔵を出して洗い、水気をしっかり取る。手足の先は切り落とし、骨付きのまま小一口サイズ大に切り分ける。
(2)塩・コショウをふり、片栗粉をまぶして、カリッと揚げ、ペーパータオルにあげて油を切る。
(3)タマネギ、ピーマン、生しいたけなどといっしょにいため、チリソースをかける。
★採取 午後5時〜8時
「ところにより雷雨」にもかかわらず幸い曇りで蒸し暑い。5時半ごろから近くの公園で採取開始。なかなか捕れない。ところが辺りが薄暗くなる7時ごろからどんどん穴を出て木に登ってくるようになった。今年も大猟に思わずほっとする。
食べられずにすんだセミの羽化風景
公園出口にて、採取を終えてほっとし、料理に期待する面々
★第2部 午後8時〜10時
●セミの薫製
●セミの串揚げ
*(材料)(16人分)
セミ幼虫 48頭
塩・こしょう 少々
片栗粉
竹串 16本
*(作り方)
(1)セミをよく洗い、竹串1本に3頭刺す。
(2)塩・こしょうをふり、片栗粉をまぶす。
(4)中温に熱した揚げ油でカラリと揚げる。
●アリタマ炒飯
*(材料) (16人分)
アリの子 200g
ごはん 3合
卵 20コ
長ねぎ 2本
ゴーヤー 1本
調味料
・サラダ油 大さじ15
・酒 .小さじ15
・塩 小さじ5
・醤油 .小さじ7
・コショウ 少々
・ガーリックパウダー 少々
*(作り方)
(1)玉子をボールに割り入れ、軽く溶く。ごはんを皿に取り分けておく。ネギ、ゴーヤーを小さくきざむ。
(2)中華なべを熱し、油を入れて、卵液を流し入れ、大きくかき混ぜる。
(3)半熟状態でご飯を加え、鍋を振りながらすばやく炒める。
(4)アリの子を加え、酒、塩、コショウ、ガーリックパウダーで調味し、炒め合わせる。
(5)長ネギ、ゴーヤーと醤油を加え、鍋を数回振って出来上がり。
●サクサンとカイコのトマト煮
*(材料)(16人分)
カイコさなぎ 1缶
サクサンさなぎ 30頭
トマトソース 1000g
水 1000cc
塩、こしょう 少々
パルメザンチーズ 少々
パセリ 少々
(作り方)
(1)カイコさなぎはさっと湯通しして臭みをとる。サクサンは茹でて皮をむく。
(2)鍋にトマトソース、水を入れ煮立て、カイコさなぎ、サクサンを加えて5分ほど煮る。
(3)スープ皿に盛り、チーズとみじん切りのパセリをふる。
2回分の試食会をこなした面々。長時間ごお疲れ様でした。
Sさんが薫製用具一式を持参、セミの薫製は味も香りも格別でした。
Hさんは冬虫夏草の一種のセミ茸を持ってこられ、ホイルに包んで蒸して、微妙な味を楽しみました。
ではまた次回にお会いしましょう。