カイコは絹を生産する家畜として飼育されてきた。我が故郷信州でもかつては養蚕がさかんで、幼少のころ桑畑はそれこそどこにでも見られた。諏訪湖周辺に製糸工場があり、そこで糸がとられる。残ったさなぎを業者が買い付けて県内各地を売り歩くのである。
こうして我が家の食卓にもさなぎが登場する。高価な肉や魚のかわりに安価で購入できる貴重な栄養源であった。甘辛く煮付けてご飯のおかずにした。いわゆる佃煮である。したがってカイコさなぎの佃煮は私にとって懐かしい故郷の味といっていい。
カイコさなぎには独特の臭みがある。食草であるクワの葉の凝縮した臭いだろうか。今回は最初に煮立った汁をすて、もう一度煮て味をつけることにした。砂糖3に対して酒2、みりん2、醤油2の比率で煮詰める。最後にみりんで甘さを調整する。
さなぎ3個で鶏卵1個分の栄養があるといわれている。天然のサプリメントである。中国の薬書によると、「炒って粉にし、蜜でねって丸薬とし、毎夜一丸ずつ飲めば、10人の女を御すことができる」とある。どなたか差し障りがなければ試して成果をご報告願いたい。
008 カイコさなぎの佃煮

コメント
我が家が良く行く博物館のHPで、こんな記事ありました。
写真が上記の写真とそっくりなので、ここに投稿してしまいました。やっぱり蜂の巣を取ったら食べずにいられないのかな?
http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
博物館の蜂の子の画像を見ました。佃煮もおいしいですが、ごはんに入れて炊くと「蜂の子ご飯」といって最高のごちそうになります。すり鉢でつぶして五平もちのタレにまぜて食べる習慣もあります。旨みがでてタレがひと味違ってきます。博物館の記事にもありましたが、普通食用として採取されるのはクロスズメバチの幼虫や蛹です。
俺はポンテキが大好物です。
過日、韓国に行き、毎日屋台に通ひ、ポンテキを食ひました。
缶詰を数十個購入してきましたが、一か月ぐらゐで食ひ尽くしました。
ほんとうにお好きなんですね。数十個を一ヶ月とはすごいペースです。
知り合ひの韓国人がポンテキの缶詰を買つてきてくれました。
最近は円安になつてゐますが、それでも1個90円ぐらゐです。
こんなうまいものを90円で食へるとは幸せです。
韓国の屋台では紙コップで2000~2500ウォンします。
缶詰に比べればもちろん割高ですが、出来立ての味は最高です。
連休に釜山あたりでポンテキを食ひたかつたのですが、暇が取れず、
しばらく缶詰でポンテキを食ひまくります。
韓国で焼肉を巻いて食ふサラダ菜のやうな野菜があるでせう。(よく知られた野菜のやうだが名称失念。)
この野菜でポンテキを巻いて食ふとこれまた美味。なければサラダ菜でも可だ。
俺の好みだが、野菜巻きにするときは辛子をちよつと効かせるといい味になる。
ただし熱いポンテキを丼や碗に盛り付け、蓮華でワイルドに食ふのがあくまでも正統派の食ひ方。
これからの季節は熱いポンテキで生ビール。
すぐうへに「蜂の子ご飯」のかきこがあるのだが、
ポンテキを飯に炊き込むとどういふ味がするのだらうか。
ポンテキ飯といふべきものだが、何かうまさうな感じもする。
だがポンテキはそのままくふのが一番いいやうにも思ふ。
Pupa eatingに日夜励んでゐる泥まみれです。
俺の女房様は虫が嫌ひで、虫食ひも大嫌ひです。
俺がポンテキを食つてゐると、未だにいい顔をしません。
完全な食はず嫌ひです。われわれ虫食ひ人間の最大の敵です。