132 塚原川魚店


NHK「食彩浪漫」3月号を見ていたら、ワカサギの佃煮とならんでイナゴの佃煮と蜂の子の佃煮が器に盛られている写真が目に飛び込んだ。驚いて記事を読むと、長野の佃煮屋さんが見開きで紹介されていた。
塚原川魚店は長野県岡谷市にあるお店で、醤油名匠に選ばれたのだという。受賞対象はワカサギの佃煮だが、脇役とはいえ「食彩浪漫」に虫料理の写真が載るのは稀有な事件ではないか。驚きとともにイナゴと蜂の子は食材としてやはり市民権を得ているのを実感した。佃煮という調理法に限ってではあるが……。
「味の決め手は三つある。終始思い切り強火で煮ること。紙の落とし蓋。それに秘伝のタレや」と店主。わたしはこれまで終始強火で煮なかったし、落とし蓋はしなかったし、秘伝のタレもない。伝統に培われた佃煮料理はやはり偉大というべきか。奥が深いというべきか。

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コメント

  1. せつな より:

    私は落とし蓋はするんですが、紙ってのは何なんでしょうね。
    不要なアクとかだけ吸い取るとかそんな理由でしょうかね。
    100均の落とし蓋かアルミ箔しか使わないから、やっぱり紙でやると違いが出るのか?
    佃煮はたまに作るので興味あるところです。
    強火は・・・へばりついてないと怖くてできないですね。

  2. bugeater より:

    せつなさん、紙の落とし蓋の理由は「金属や木製の落とし蓋ではつゆ(即ち雑味)が煮汁に逆戻りする。雑味を吸い取る紙の落とし蓋なればこそ澄んだ味になる」のだそうです。

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