165 粘菌を食べる

スポンサーリンク




1日に粘菌観察会があって参加した。よるのひるねに標本がおいてあり、先日も粘菌映画を見て興味が湧いた。しかもメキシコなどで食べているらしいことを知ってさらに興味が倍増した。
粘菌という生き物はあまり知られていない。変形菌が正式な呼び名だが、成長期に粘性があるので粘菌で通っている。日本で粘菌というと南方熊楠の研究がよく知られている。
ざっと粘菌の一生を説明しよう。粘菌は胞子で増える。胞子から1個のアメーバが発生し、細胞分裂せず、無数の核を持ち、形を変えながらゆっくりと動き、朽ち木や落ち葉のバクテリアを食べて成長する。やがて無数の胞子を作って子孫を残す。
粘菌は虫ではないが、成長期は巨大アメーバなのだから、虫に類するものといえなくもない。外国では食べた記録があるという。試食の目論見もあった。するとうまい具合にススホコリといういかにも美味しそうな菌に出会った。メキシコではトルティーヤにまぜて焼いて食べるのだと講師の人が冗談半分に話したのをいいことに、それならと黄色いクリーム状の部分を指ですくって舐めた。
見た目や舌触りは極めて良いのだが、やはり腐葉土臭がきつい。だがカブトムシ幼虫ほどではない。たしかにトルティーヤにまぜて焼けばけっこういけるかもしれない。あるいはフリッターにしてもいいのではないか。そんな感想を持った。けっきょく味見をしたのはいっしょに参加した昆虫食研究会メンバーの上野くんと私だけだった。
以下、粘菌食についての文献を二つ紹介する。
メキシコ、ベラクルスには、粘菌を食料として利用している先住民がいるという。大型のドロホコリやススホコリの若い子実体を「caca de luna = 月の糞」と呼んで、採取し、焼いて食べている。(『粘菌』誠文堂新光社、120頁)
変形菌は基本的には食用にはならないが、メキシコではフライの衣として使用されていたとの記録がある。 また、中国では土中からまれに肉塊のようなものが発見されることがあり、太歳などと呼ばれているが、これは変形菌の変形体ではないかと考えられている。1992年に中国陜西省で地下から25.5kgもある巨大な肉の塊のようなものが発見された際には、試食してみた人の「生ではバラのような香りがし、焼けば肉のような歯ざわり」という発言が記録されている。(フリー百科事典『ウィキペディア』変形菌の項 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%98%E8%8F%8C)

お知らせ
昆虫食イベントに参加しよう!
昆虫料理研究会では、阿佐ヶ谷と高田馬場でそれぞれ月に一度、昆虫料理の試食体験会を開催しています。お気軽にご参加ください。
自然
スポンサーリンク
昆虫食を楽しもう! | 内山昭一が主宰する昆虫料理研究会 | 昆虫食イベント情報

コメント

  1. 通りすがり より:

    微生物は…粘菌は…
    一部で食習慣があるといっても…
    食用に供する種とそうでない種の鑑別がつくのか難しいわけで…
    また、学名すらついていない種もごまんとあるわけで…
    そういうのに限って未知の毒性物質を含んでいる可能性があるので…
    食べるのは止した方がいいかと思います…

  2. kokusa5884 より:

    粘菌を食べるなどとは全く思いもよりませんでした。
    なかなか舐める気にはなりませんが、せいぜいマメホコリ程度で試してみようかと。いや、やはりできないかも。。

  3. bugeater より:

    通りすがりさん、ご心配いただき恐縮です。おっしゃる通りなんですが、美味しそうな物体に出会うと無性に味見をしたくなるという悲しいサガなのです。まるで赤ん坊のような自分に笑ってしまいます。たとえ有毒物質を食べて死んでも「本望だったんだ」とか人に言われて悲しんでもらえないかもしれないとしたら、ちょっぴり淋しいことではありますが…。

    とはいえ実は本文でふれなかったのですが、講師の方から知り合いが茹でたら臭くて食べられなかったという話を聞いたのと、メキシコでススホコリを食べる習慣があったということから、少なくとも猛毒ではないと判断した次第。

  4. bugeater より:

    kokusa5884さん、ブログを拝見。あいかわらずすばらしいキノコの写真を堪能しました。

    粘菌は変形体の段階でキノコを餌にしている種もいるようです。たとえばキクラゲ、ヒダナシタケ、コウヤクタケ、ナメコなどに付く種に、イタモジホコリ、ブドウフウセンホコリその他がいます。

    たしかにキノコ党からみるとマメホコリに触手が伸びそうですね。着合子のう体は大きいと15ミリにもなるようなので、まだ胞子のできない若いやつはいけるかもしれません。

  5. 檸檬 より:

    前の家のベランダに、よく粘菌が発生していました(笑) 汚いクラゲみたいなのがゴロゴロしてました・・・(汗)
    通りすがりさんのおっしゃっているとおり、微生物は未知の物もあるので危険ではあると思います。
    とはいえ、何事もなくご無事でよかったです(^▽^;)

    P.S.
    「よ!日本一!」拝見しました~!ワタクシもいつか昆虫食の会にお邪魔させていただこうと思ってます。

  6. bugeater より:

    檸檬さん、ご心配ありがとうございます。なんとか無事でおります。

    28日はセミの会です。アリストレスは美味しいといい、ファーブルは不味いといったセミ料理、ご自分の舌で確認されてはいかがでしょうか。「よ!日本一!」的ノリで毎回やっています。

    『もやしもん』五巻がでましたね。アニメにもなるとか。発酵学はいまトレンドでしょうか。

  7. 檸檬 より:

    もやしもん、アニメになるんですか!?知らなかったです~!
    菌ブームが到来するかもですねw
    ああ、はやく5巻を買いに行かねば~~!

  8. ちたば より:

    はじめまして。以前、アンケートに答えさせていただいたものです。
    昆虫食、すごく興味があるのですが、実際は二の足を踏んでいます。
    実は、私、粘菌を育てていたことがあるんです。
    えっと、匂いが「クリの花の匂い」つまり、DNAってこういう匂いがするんじゃないかと思うんですけど。
    粘菌ってのは高濃度のDNAとしたら、まずいと思いますよ。

タイトルとURLをコピーしました