169 ナナフシ(七節)産卵開始



5月に近くの雑木林で採取した6頭のナナフシの産卵がはじまった。成虫になったのである。卵は茶色く表面がでこぼこし3ミリほどの大きさで、ナナフシモドキという種である。青く細長い糞に混じる卵を選ぶのはそれほど難しいことではない。ただ数が多いので忍耐仕事である。先の細いピンセットで慎重にはさんで容器に移す。1頭平均150個の卵を生むという。6頭の成虫がいるから1000個近い卵が得られそうである。
ナナフシは直翅系昆虫にふくまれ、ハサミムシ・バッタ・カマキリ・ゴキブリなどの仲間である。本種は単為生殖で子孫を残す。ほとんどがメスばかりで、オスの生まれる確率はきわめて低い。要するに生まれた卵は来春すべてが孵化する可能性があるということである。しかもカマキリなどと違って植物食であり、コナラなどの葉を食べて成長する。総じて繁殖が容易な種という訳である。美味しい食べ方がわかれば昆虫牧場の有力な一員に加えられることだろう。大いに研究のしがいがあるというものだ。

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コメント

  1. ぽるこ より:

    ナナフシモドキってもう成熟してるなんてすごいですね。これは越冬する虫なのですか?しかし卵を糞から選り分けるなんてbugeaterさんもすごいです。ナナフシは蜘蛛採りのときによく出くわしますので、今度いたら育ててみようかな?1000匹孵ったらすごいことになりますね。ひたすら脱帽です。

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