夢野久作の『ドグラ・マグラ』によれば、胎児は母胎で10ヶ月、生命進化38億年の夢をみるという。胎児は脊椎動物の1億年に及ぶ上陸史をわずか1週間で再現する、と三木成夫は『胎児の世界』で驚きとともに書いている。
上陸このかた3億年われわれは爬虫類から人類にいたるまで虫を食べ続けてきたとするならば、胎児は10ヶ月で3億年食べた虫の味を追体験するということにならないか。
普通に虫を食べられる人と、どうやっても食べられない人がいる。どういうことか。それはなにかのきっかけで分厚い大脳に隠された爬虫類脳が目覚め、食虫の記憶が蘇るかどうかにかかっているということか。動くものを無意識に捕らえようとする衝動、それは細胞1個1個が、DNA1本1本が記憶する懐かしい虫の味によるものだ。
採集(入手)・調理・試食と三倍楽しい昆虫料理をモットーに、様々な虫のユニークなレシピを紹介。食べ慣れたものが体に悪いはずはない。さあ楽しい虫食いのためのウォーミングアップをはじめよう。
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コメント
いつ見ても新しい虫料理が掲載されているので、驚きながらも面白く拝見させていただいております。
僕もこれで、食べるものに困ることがなさそうです。笑