028 ミノムシべっこう飴のタルトレット

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前回に引き続き、手軽でおいしく出来るスイーツをご紹介します。ここでは季節に合わせて冬の風物詩であるミノムシを使っていますが、入手が難しいので、手に入りやすいその他の虫で代用してももちろんかまいません。またカスタードクリームに茹でたタガメの身を少量まぜるとフルーティーな隠し味になります。タガメが手に入ったらぜひお試しあれ。
【虫の説明】
オオミノガ(大蓑蛾)
昆虫綱鱗翅目ミノガ科
(学名)Eumeta variegata
ミノガ科は英名をbagworm mothといい、日本で数十種が知られ、オオミノガはそのうちの最大種。雌は羽化しても翅や脚がなくウジ虫状で、体の大部分は卵で満ちている。飛来した雄と蓑(ポータブルケース)の中で交尾し、約4000個の卵を産んで一生を終える。幼虫は各種の庭木、街路樹、果樹の葉を食べる。終齢幼虫で越冬、翌春蛹化、初夏に羽化する。
【紹介文】
 〈蓑虫、いとあはれなり。鬼の生みたりければ、親に似てこれも恐ろしき心あらんとて、親の、あやしき衣ひき着せて、「いま秋風吹かむ折ぞ来んとする。待てよ」と言ひおきて、逃げて往にけるも知らず、風の音を聞き知りて、八月ばかりになれば、「ちちよ、ちちよ」とはかなげに鳴く、いみじうあはれなり。〉(『枕草子』第43段)
 このように蓑虫は清少納言の昔から冬の風物詩として親しまれてきました。ただし蓑虫は鳴きません。カネタタキ(コオロギ科)と間違えたと言われています。
 普通に見られた蓑虫が近年急激に姿を消しつつあります。中国から渡来したオオミノガヤドリバエという寄生バエが原因です。このハエは中国で樹木の葉を食害する蓑虫の天敵として導入されたくらいですから強力です。天敵という点では、アゲハに寄生するアゲハヒメバチ、モンシロチョウに寄生するアオムシコマユバチなどと同じですが、決定的に違うのは、彼らが土着天敵なのにたいして、オオミノガヤドリバエは移入天敵である点です。温暖化の影響か、熱帯原産の本種が中国を経て日本でも定着し、関東以西に主に生息するオオミノガを直撃したのです。
 古来蓑虫の蓑は招福の袋物などに加工されてきました。いまでも織物の表面に貼り付けるなど伝統の技が生きています。そこで中身の虫をどうしているか問い合わせると、「最近は国内でなかなか見つからず、仕事として使う量が得られない。中国や台湾から蓑だけ送ってもらっている。虫は現地で捨てられているのではないか」との回答でした。蓑虫まで輸入とは驚くほかありません。
 今回は貴重な蓑虫を一頭ずつ贅沢にあしらった一口サイズのかわいいタルトレットです。「琥珀色の衣」に包まれて眠る蓑虫は、時折目覚めて甘いお菓子に舌鼓を打ちながら、春の訪れを待ちわびているようです。暖かな部屋でのホームパーティーなどに絶対お勧め。メルヘンたっぷりのオンリー・ワン・スイーツは、きっと話題の中心になるに違いありません。
 
 【レシピ】(6個分)
●材料
オオミノガ幼虫(ミノムシ) 6頭
オリーブ油 適宜
グラニュー糖 大5
水 大1
アルミカップハート型 6枚
タルトレット 6枚
カスタードパウダー 40g
牛乳 100cc
イチゴ、キウイ、アプリコット(缶詰) 各適宜
ミント葉 少々
●作り方
(1)ミノムシをミノから出し、洗ってよく水気をとる。
(2)ミノムシを中火のフライパンでさっと炒る。
(3)グラニュー糖に水を加え、レンジで約3分(煮立ってうす茶色になるまで)加熱する。
(4)アルミカップにミノムシを入れ、上から飴をスプーンで流す。
(5)カスタードパウダーを牛乳に加え、2分間ほどかきまぜ、クリーム状にする。
(6)カスタードクリームを絞り袋に入れ、タルトレットにしぼり出す。
(7)飴が固まったらアルミケースから取り出し、タルトの上に飾る。
(8)イチゴ、キウイ、アプリコットを周りに飾る。
(9)ミント葉をそえて仕上げる。

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