先日行ったひるべで災害時における昆虫食について参加者のみなさんと考えてみた。
●入手方法
・採集
災害発生時に付近から採集する。またはたくさん採集できる季節に採って保存しておく。たとえばセミやバッタ類。そのためには日頃から採集技術を身につけておく必要がある。
・飼育
飼育が容易な昆虫を常時養殖する。例えばゴキブリ類。
・購入
中国やタイの食材店で購入する。タイワンツチイナゴ、ツムギアリ、サクサンなど。またはペットショップやネットでも購入可能。ミールワーム、コオロギなど。それらを一定量購入して保存しておく。
●調理(保存)方法
・生(なま)
衛生上や寄生虫のこともあり出来るだけ避けたい。火が使えない場合などに限られる。カミキリムシ、クワガタ、ハチなどは比較的安全。
・ 焼く
薪などで火が使えれば、付近から採集した昆虫を焼いて食べる。
・干す
平常時に入手した昆虫を乾物にしておく。乾物は常温保存できそのまま食べられる。
・漬ける
漬け物にすることで長期保存が可能となる。塩漬け、みそ漬け、酢漬け、ラー油着け、キムチ漬けなど。
・煮る
佃煮など濃い味にすれば保存食となる。イナゴ、ハチノコなどの佃煮は日本の伝統的な保存食としてよく知られている。
(コメント)
季節や地域によって捕れる量が違うので、基本的には平常時に一定量を確保し、なんらかの方法で保存しておくのが望ましい。
電気・水・ガスなどが失われる場合が多いので、常温保存できてそのまま食べられる乾物が一番望ましい。
昆虫はまだまだ一般に食品とみなされていない。平常時に食べ慣れておく必要がある。
コメント
災害時の非常食としての食用昆虫というのは、実にタイムリーで今こそ考えるべきテーマだと思います。
乾物にして保存するならば、それが昆虫である必然性が無いように思います。乾パンなどがありますから。
しかし、「平常時に食べ慣れておく」というのは重要なことであると思います。昆虫は厳しい環境でも生存できる可能性が高いので、新鮮で清潔な食料源になる可能性があるからです。保存食が傷んで食べられなくなってしまった時などは、生きた昆虫の方がより衛生的な食料になるかもしれません。
「平常時に食べ慣れておく」のも我々の日々の活動の目的のひとつです。一度でも食べておくといざというときに経験が生かされると思います。
乾物はたしかに虫である必然性はないですね。でも捕れるときにとっておいて乾物にしておけば、停電になったときでも安心です。今回の計画停電でそのことを実感しました。せっかく冷凍貯蔵している虫が全部だめになったらと思うとショックですから。