毎週末、飼育中のナナフシに食べさせるコナラの葉を近くの土手に取りに行く。その都度野生化した桑の木にクワカミキリの発生がないか見て回る。そして今年も先週の日曜にあの精悍な虫に出会うことができた。初物である。
採集したてのクワカミキリを燻製容器に入れて火にかける。頃合いをみて火から下ろし、アツアツの頭部、腹部、翅を取り去り、胸部を二つに割る。淡いピンク色の胸肉が目に飛び込んでくる。微量だがここが美味い。セミ幼虫と違って外皮を取り去るので香りは薄いが皆無というわけではない。サクラチップの燻煙のそこはかとなく漂う匂いと相まって、無駄の無い飛翔筋の濃厚な旨みが舌に絡みついてくる。至福のひとときである。

125 “デュピア”の串揚げ
コメント
クワカミキリは初めて見ました、胸肉が美味しいなんて子羊のようですね。噂ではテッポウムシも美味しいそうなので親虫もさぞ美味しいのでしょう。セミの幼虫もそうでしたが昆虫食には燻製があうのでしょうか。
実は先日のセミの幼虫の食感が忘れられなくて、さきほど7時くらいに採集してきました(笑) 5匹しか採れなかったのですが、素揚げで食しました。揚げすぎたのか味はポップコーンのようでした。
初めてブログを拝見させて頂きました。
正直こんな世界があるとは思っていませんでした。
大変興味深く読ませて頂いています。
これからもブログを拝見させて頂きます。
トイザラスの自転車さん、こんな世界もあるのを知っていただけて嬉しく思います。虫食いはまだまだ認知度が低いのですが、現代の偏狭な食文化に抗して闘っています。ご支援をよろしくお願いします。